ヨガ

マインドフルネスとは

マインドフルネスは瞑想の一種で、ヨガ(ヨーガ)や坐禅など精神面に効果のある行動を指します。広い意味で捉えるとその本人が心を落ち着かせてリラックスできる状態になるのであれば、スポーツなどで得られる心の爽快感も含まれます。一般的には瞑想と瞑想によって得られる効果を指すことが多いです。

そんなマインドフルネスを行う人には様々な目的があるかと思います。仕事での考えをまとめるために行う人、ストレスを感じている人がリラックス目的で行う人、健康としてのヨガの一環で行う人、スポーツの試合前の集中のために行う人、などがいると思います。

人によって様々な目的から行われるマインドフルネス。最近では海外から日本のお寺に坐禅体験で来日される方も増えています。今回マインドフルネスのメリットを運動(フィットネス・スポーツ)目的に活かす方法をご紹介します。

身体の器官としての心の重要性

運動の前にまず心の安定の重要性をご紹介します。歴史や生物の授業で次のような話を聞いたことはあるでしょうか?

「人は他の動物と違って、身体能力は大変低いです。それを補うための知性が比較にならないほど発達しました。」

一般的にはこのように知性と身体を分けて考えることがあります。でも知性は頭脳でもあり身体の一部です。ここが不調になるということは身体の一器官の機能が発揮できないという事です。

食後にマラソンをすると脇腹が痛くなって走れないことはありませんか?あれは食べたものを消化するために腸管へ血液が多く送られているためです。普通食事は栄養を吸収するために摂りますし、身体は生き延びるために栄養を蓄えるのは当然の事です。これの考え方を変えると「脇腹が不調になると、本来の走りができなくなる状態」と言えます。身体の一器官の不調ですね。

これが知性(頭脳・心)にも言えるのではないでしょうか?

「知性が不調になると、本来の運動機能を発揮できない状態になる」

これを説明します。

運動に必要な身体面以外の要素

身体の一器官としての知性(頭脳・心)の重要性を説明します。人を始め動物は運動するためには基本は脳からの指令(神経伝達)によって筋肉を動かします。理科の授業で神経伝達があったのを覚えているでしょうか?ざっくり書くと「感覚器官→神経→脳→神経→筋肉」の順に伝達して筋肉を動かすというものですね。

運動をするときにはこの順序で神経伝達が行われます。目で見た物を捉えるために脳を通して筋肉に指示をして腕を動かす、100m走をするときに合図と同時に足を動かし身体を起こしながら全力でダッシュする、こういった動作を行うには感覚器官と脳を神経伝達を通して処理しています。

このときに脳の機能が鈍っていたらどうなるか想像がつきますね?指示出しが遅れ動きが間に合わなかったり、混乱して誤った指示を出してしまうことが考えられます。脳の機能が鈍る原因としては次のようなものが考えられます。

  1. 集中力の欠如
  2. 疲れ
  3. ストレス
  4. 脳の栄養不足

一概に一つだけが不足することはまず無いです。複数の要素が影響します。1と4は同時に起こりやすいですし、2と3は社会人なら慢性的にこの状態の人もいます。もちろん全て同時に起き、もう休むしかない状態の人もいます。身の回りに忙しすぎて明らかに様子がおかしい人はいませんか?過労状態では陥りやすいものです。

このようにいくら身体が万全でも脳が機能不全状態だと本来のパフォーマンスを発揮することができません。あきらかに不調を感じているなら一度休息を検討してみてはいかがでしょうか?

さいごに

脳(心)が運動に及ぼす影響について説明しました。精神面のケアによる運動パフォーマンスの向上はスポーツ科学の分野では常識というより初歩の段階で学ぶものです。海外のスポーツ指導者も講習で習う程度の簡単なものです。

日本では昔から精神論が強く、この分野は浸透していませんでした。いまだに真夏の野球などで倒れる選手を批判する人がいますからね。(あれは外出を控えるレベルの高温多湿状態ですので精神ケアでもどうにもなりませんが)

皆さんの中には痩せるためにジムに通っている人もいるでしょう。そのときに集中力が欠けていたり疲れている状態では満足のいくワークアウトが出来ません。筋肉への刺激も減りますのでカロリー消費も通常より少なくなってしまいます。
そうならないように普段から心を安定させる方法を身につけましょう。