ミルク

乳糖不耐症とは

まず、乳糖不耐症は牛乳に含まれる糖質の一種である「乳糖」の消化・分解能力が低い状態の人がなります。医学や病院で詳しく説明してもらえますが、抜粋をご紹介します。

乳糖不耐症とは、ミルクに含まれる糖質である乳糖をグルコースとガラクトースに分解する乳糖分解酵素(ラクターゼ)の活性が低下しているために、乳糖を消化吸収できず、著しい下痢や体重増加不良をきたす疾患である。ラクターゼ活性低下の原因には、先天性の酵素欠損と二次性の酵素活性低下がある。ただし、哺乳類では生後一定期間ラクターゼ活性は非常に高く、授乳期を過ぎると活性が生理的に低下する。また、感染性腸炎などによる二次的なラクターゼ活性低下は原則として生理的活性レベルに回復するため、ここで述べる乳糖不耐症は新生児・乳児早期に発症する先天的なラクターゼ活性低下に基づく病態をさす。

小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/disease/details/12_01_001/

引用元のサイトは小児の研究をしているので子供に対しての情報として書かれていますが、もちろん子供でも大人でも乳糖不耐症の人はいます。

この乳糖を分解・消化できないということは牛乳からの栄養素を取り込む事ができない、ということでもあります。乳糖に強い欧米人がカルシウム摂取のために牛乳を飲み、日本の学校でもカルシウム摂取のために飲みことを教えてきました。カルシウム摂取のために牛乳を飲むというのは多くの日本人にとって無駄なことかもしれません。

乳糖不耐症の割合

先程ご紹介したように乳糖不耐症は子供から大人までが起こり得る症状です。その原因は、お腹を壊してしまうのは牛乳に含まれる「乳糖」が原因です。その「乳糖」を分解するための酵素「ラクターゼ」が不足する、「乳糖不耐症」が日本人の約10~30%である言われてます。
※牛乳で必ず症状が出る人と、たまに出る人を合算した数字です

この約10~30%という割合について意外と少ないと思う人もいると思います。おそらく周りにいる人で乳糖不耐症であると自覚している人が少ないからこの数値になっていると思われます。牛乳を飲むたびにお腹を壊すのであれば乳糖不耐症と気づく事があると思います。「ちびまる子ちゃん」に牛乳が苦手な人がいましたね。あのように牛乳が絶対に合わない人もいれば、時々お腹を壊す人もいます。乳糖の分解・消化能力は体調によって低下することもありますので、疲れている時や病気の時だとお腹を壊す人もいます。

私自身乳糖不耐症とは無縁と思って生活してきました。小さい時から牛乳が大好きで、小学校に入学するまでに一人で週2Lは飲んで親に怒られていた記憶があります。乳糖不耐症であれば絶対にお腹を壊しているはずなので、一切気にした事がありませんでしたが、大学生になり運動やジムでのフィットネスを始めるようになり、ホエイプロテインを飲むようになってから「もしかして乳糖不耐症かな?」と思うようになりました。

ホエイプロテインには成分や処理方法によってカテゴリーが分かれます。その中で最も一般的で安価な「WPC」と呼ばれるタイプのホエイプロテインを飲んでいました。ホエイプロテインには処理方法によって他に「WPI」と「WPH」があります。奥が深い世界なのでそれぞれ別記事でまとめたいと思います。

ホエイプロテインは牛乳から作られるプロテインです。牛乳から作られるということはもちろん乳糖を含みます。この乳糖の処理があまりされていないのが「WPC」と呼ばれるプロテインです。私はこのプロテインを毎日2回牛乳で割って飲んでいました。牛乳由来の食材を牛乳に溶かして飲んでたので乳糖たっぷりですね。

結果としてホエイプロテインを飲み始めてからお腹を壊す事が何度かありました。最初は

牛乳アレルギーとの関係は?

年配の方から聞いた話ですが、昔は牛乳アレルギーという言葉があったようですね。学校給食などで牛乳が飲めない人を指した言葉のようです。牛乳アレルギーはお腹を壊すという症状が出るようですが、「根性と気合で飲み続けて克服する」という事が当然のように行われていたそうです。

今で考えると明らかに乳糖不耐症による症状でしょうね。先程挙げた「ちびまる子ちゃん」のお腹が弱い子もこの乳糖不耐症でしょう。

「牛乳アレルギー=乳糖不耐症」として考えると、牛乳を飲み続ける事で解決することはありません。免疫のようにウイルス・細菌を退治して免疫系に取り込むという仕組みが働かないからです。

一方、乳糖不耐症が改善させることはあり得ます。体内の酵素により分解・消化機能が決まりますので、幼少期は乳糖不耐症でも大人になると改善(克服)する人が出てきます。未発達(発展途上)だったと考えると妥当ですね。

さいごに

乳糖不耐症は誰にでも起こり得るものです。特に日本人には乳糖を分解・消化するための酵素が少ない人がたくさんいます。

牛乳が身体に合わない人はたくさんいますが、どれだけ飲み続けようが克服することはできません。体調を万全にするか、まだ幼い方は大人になるまで飲むのを控えるといった対策をするのが一番です。

ご自身の体調に相談し、代替品を使ったり、一切摂取しないなどの対策を講じるのようにしましょう。間違ってもお腹を壊しながら苦しむ必要はありません。