集中するだけじゃない?他にもある作用とは
カフェインは生活の中でのおなじみの成分ですね。勉強する時や仕事に集中する時、長距離のドライブの時に重宝しますね。そんなカフェインの効果にはどのようなものがあるかご存知ですか?代表的なのが次のようなものです。
※研究により意見が分かれているものもございます
- 覚醒作用(集中力の向上)
- 興奮作用
- 血流促進作用
- 代謝の促進作用
- 自律神経の安定作用
これら1〜5が一般的に知られているカフェインの効果です。1の覚醒作用(集中力の向上)が最も有名ではないでしょうか?開拓時代のアメリカでは劇薬として摂取が禁止されていた地域もあるほど、その効果は認められています。最も現代ではコーヒーで飲む程度では問題ないので趣向品として一般的になりました。
カフェインの成分のうち、運動に効果があると期待されているのが2〜5の作用です。ざっくりと説明すると、脳内物質の分泌が促進され、筋肉の動きもスムーズにするのではないか?と言われております。血流促進作用により体内に取り込める酸素量を増やすことができるので、様々な種目で有効ではないかと期待されてます。
また少し古いのですが、奈良教育大学の論文によると次のような成果が得られています。
カフェイン が脂肪組織における脂肪分解を盛んにし,血液中に遊離脂肪酸が放出され,これが運動時のエネ ルギー源として優先的に利用されたため,肝臓のグリコーゲンが節約されたものと考えられる.
炭水化物ローディングとカフェイン摂取が持久的運 動に及ぼす影響(1993年)
著:中道 里香, 中谷 昭
この論文によると実験はマウスで行われたものであり、ヒトに対してはまだ研究の余地が残されています。ただ、ヒトと同じ哺乳類のマウスで成果を得られたのであれば程度の差はあるかもしれませんが、ヒトにも同様のことが言えるかもしれませんね。
カフェイン摂取時の注意
カフェインは様々な作用を期待できる一方、上でも書きましたが昔は劇薬として扱われたことがある成分です。肉体労働者にコーヒーを摂取させ、眠らせないで働かせていた時代もあります。
現在では通常食品から摂取できるのは健康に被害の出ない量です。ただ大量摂取すると命の危険もある成分であるということも理解しておいてください。
カフェインの過剰摂取で起きる過剰症状は次のようなものです。
(参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html)
- めまい
- 心拍数の増加
- 不眠症
- 吐き気
- 震え
- 興奮
- 中毒化 など
過剰症状の原因は大きく分けると2つあります。
1つは中枢神経の刺激によるものです。集中力の向上のための刺激が強すぎて逆にダメージを負ってしまうんですね。
もう1つは血流促進作用が強すぎることです。心拍数を上げる効果のあるカフェインですが、サプリメントなどで大量摂取すると心拍数が上がりすぎて命の危険に晒される事があります。
おおよそ短時間で3g以上を摂取すると命の危険があります。カフェインを多く含むコーヒーで換算すると20杯〜25杯程度です。通常の食事で摂る分にはほぼ達しないので安心して大丈夫です。
カフェインを摂取して運動パフォーマンスを向上させたい人は以下のことを守り、用法容量に注意してください。体調に異常を感じたら医療機関にかかることをおすすめします。
- カフェインは劇薬であると認識する
- 過剰摂取は命の危険があることを知る
- サプリメントで摂取する場合は3gを超えやすいので注意