BCAAとは
最近ジムでBCAAを飲んでいる人が当たり前の光景となりました。粉末を運動前に飲んでいたり、シェーカーで溶かして運動中に飲んでいる人を見かけます。カラフルな色をした飲み物を飲んでいる人はだいたいBCAAですね。また、スポーツドリンクには大抵入ってます。
BCAAは日本語で言うと必須アミノ酸の一種である、バリン・ロイシン・イソロイシンからなる分岐鎖アミノ酸（Branched Chain Amino Acid）のことです。
必須アミノ酸とは人体で生成する事が出来ない成分ですので、食事から摂取する必要があります。その中でBCAAは筋肉に多く含まれている成分です。
スポーツ用品店まで行かなくても街中のドラッグストアで手軽に手に入るようになってきたBCAAですが、一体どういうものかご存知でしょうか？解明されている効果と期待されている効果をご紹介します。
運動するのに必要な栄養素
先程BCAAは必須アミノ酸の中でも筋肉に多く含まれている成分とご紹介しました。このことから次のような効果があるとされてます。。
- 筋肉の分解抑制効果
- 筋繊維合成の促進効果
- 集中力の向上
- 疲労回復
人体は運動中にエネルギーが足りなくなると、筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。筋肉は身体を動かすだけでなく、重要な非常食の役割も持っているんです。このとき筋肉が分解されるのは筋肉中のBCAAを取り出すためとされています。逆に言うと運動前にBCAAを摂取しておくと筋肉から分解して取り出す必要がなくなります。これにより運動による筋肉の分解を抑制する事が出来ます。
また筋タンパク質の約35%を構成しているとされるBCAAを摂取することにより、筋繊維の合成が促進される効果があると言う研究成果もあります。
（参考：https://www.glico.co.jp/laboratory/health_science/sports/sports04_1.html）
また集中力向上にも効果がありますが、カフェインのような効果ではありません。あくまで運動中の集中力向上です。ジムでトレーニングしたり、重いものを持つと急激に疲れて頭がぼーっとすることはありませんか？これはざっくりと説明すると、筋肉中のグリコーゲンという成分が消費されることにより酸素が少なくなりぼーっとするようになります。それを抑制するため、運動中の集中力を維持出来ます。
疲労回復にも効果がある？
BCAAの効果として疲労回復がよく挙げられます。ただこれに関しては意見が大きく分かれています。研究レベルでは成果が認められたとされるものがありますが、マウスが対象の実験でヒトに換算すると大量に摂取しなくては効果が出ないというものや、実験対象者が恣意的に選ばれているといった批判があります。
一つの事実として、国立研究所レベルで見ても明確に効果が認められてはいません。まだまだ研究の余地が残されている分野ですので、今後さらに深く実証が進んでいけば有力なエビデンスが出てくるかもしれません。あくまで現時点では一つの説として疲労回復効果もあると留めておくのがいいのかもしれませんね。